· 10 min read

KotlinのeveryとcoEveryの違いと使い方

Kotlinは静的型付けのプログラミング言語で、Javaと100%の互換性を持ちつつ、より簡潔で表現力豊かなコードを書くことができます。その一方で、Kotlinはモダンな言語であるため、Javaにはない多くの機能を持っています。

その中でも、everycoEveryはKotlinのモックライブラリであるMockKでよく使われる関数です。これらの関数はテストを書く際に非常に便利で、それぞれ異なるシナリオで使用されます。

この記事では、everycoEveryの違いとそれぞれの使い方について詳しく解説します。これらの関数を理解することで、あなたのKotlinでのテストコードはより強力で効率的になるでしょう。それでは、一緒に学んでいきましょう!

Kotlinのeveryとは

everyはMockKライブラリの一部で、モックオブジェクトの振る舞いを定義するために使用されます。every関数を使用すると、モックオブジェクトが特定のメソッドを呼び出したときの戻り値を指定できます。

例えば、次のように使用することができます:

val mock = mockk<MyClass>()
every { mock.myFunction() } returns "Hello, World!"

上記のコードでは、myFunctionが呼び出されると"Hello, World!"が返されるようにモックオブジェクトを設定しています。これにより、テスト中にmyFunctionが呼び出されると常に同じ値が返され、テストの結果が一貫性を保つことができます。

また、everyは複数の戻り値を順番に返すように設定することも可能です。これにより、同じメソッドが複数回呼び出されたときに異なる結果を返すシナリオをテストすることができます。

every { mock.myFunction() } returnsMany listOf("Hello", "World!")

このように、everyはKotlinでのテストをより柔軟に、かつ簡単に行うための強力なツールです。次のセクションでは、coEveryについて詳しく見ていきましょう。

KotlinのcoEveryとは

coEveryもMockKライブラリの一部で、everyと同様にモックオブジェクトの振る舞いを定義するために使用されます。しかし、coEveryコルーチンをサポートしている点がeveryとは異なります。

Kotlinのコルーチンは非同期処理を簡単に書くための強力な機能で、suspendキーワードを使って定義されます。coEveryはこのようなsuspend関数のモックを作成するために使用されます。

例えば、次のように使用することができます:

val mock = mockk<MyClass>()
coEvery { mock.mySuspendFunction() } returns "Hello, World!"

上記のコードでは、mySuspendFunctionが呼び出されると"Hello, World!"が返されるようにモックオブジェクトを設定しています。これにより、テスト中にmySuspendFunctionが呼び出されると常に同じ値が返され、テストの結果が一貫性を保つことができます。

また、coEveryeveryと同様に、複数の戻り値を順番に返すように設定することが可能です。

coEvery { mock.mySuspendFunction() } returnsMany listOf("Hello", "World!")

このように、coEveryはKotlinのコルーチンを使用したテストをより柔軟に、かつ簡単に行うための強力なツールです。次のセクションでは、everycoEveryの違いについて詳しく見ていきましょう。

everyとcoEveryの違い

everycoEveryの主な違いは、それぞれが対象とする関数の種類です。everyは通常の関数をモックするために使用され、coEverysuspend関数(コルーチン)をモックするために使用されます。

Kotlinのコルーチンは非同期処理を簡単に書くための機能で、suspendキーワードを使って定義されます。したがって、非同期の操作を行う関数をモックする場合にはcoEveryを使用します。

一方、everyは同期的な関数、つまり通常の関数をモックするために使用されます。これらの関数は即座に結果を返すため、非同期処理を必要としない場合に使用します。

したがって、テストを書く際には、モックしたい関数が同期的な関数なのか、非同期的な関数なのかを考慮に入れて、everycoEveryのどちらを使用するかを決定します。

このように、everycoEveryはそれぞれ異なるシナリオで使用され、Kotlinでのテストをより柔軟に、かつ効率的に行うための強力なツールとなります。次のセクションでは、これらの関数の具体的な使い方について見ていきましょう。

everyとcoEveryの使い方

everycoEveryの使い方は非常に簡単で、以下のステップに従います:

  1. モックオブジェクトの作成:まず、モックしたいクラスのインスタンスを作成します。これはmockk<Class>()関数を使用して行います。
val mock = mockk<MyClass>()
  1. 振る舞いの定義:次に、everyまたはcoEvery関数を使用してモックオブジェクトの振る舞いを定義します。これは特定のメソッドが呼び出されたときの戻り値を指定することを意味します。
every { mock.myFunction() } returns "Hello, World!"
coEvery { mock.mySuspendFunction() } returns "Hello, World!"
  1. テストの実行:最後に、テストを実行します。このとき、モックオブジェクトのメソッドが呼び出されると、定義した振る舞いに従って指定した戻り値が返されます。

これらのステップを踏むことで、everycoEveryを使ってKotlinのテストを書くことができます。これらの関数を使うことで、テストをより柔軟に、かつ効率的に行うことができます。

次のセクションでは、これまでに学んだことをまとめていきましょう。

まとめ

この記事では、KotlinのモックライブラリであるMockKのeverycoEveryについて詳しく見てきました。これらの関数はテストを書く際に非常に便利で、それぞれ異なるシナリオで使用されます。

everyは通常の関数をモックするために使用され、coEverysuspend関数(コルーチン)をモックするために使用されます。これらの関数を使用することで、モックオブジェクトの振る舞いを定義し、テスト中に特定のメソッドが呼び出されたときの戻り値を指定することができます。

また、everycoEveryは複数の戻り値を順番に返すように設定することも可能で、これにより同じメソッドが複数回呼び出されたときに異なる結果を返すシナリオをテストすることができます。

これらの関数を理解し、適切に使用することで、あなたのKotlinでのテストコードはより強力で効率的になるでしょう。これからもKotlinの学習を続けて、より良いコードを書くための知識を深めていきましょう!

    Share:
    Back to Blog